寝坊して、お昼ご飯食べて、TLながめてたら「燃料電池がどーたらこーたら」というのが流れてきたので反応してみたら「ギズモードみるべし!」という返事が返ってきたので見てみた。
・・・ほう。
でもって、色々思いついたことをツイッターに投げてたら@naru0gaさんが
Current collector plates of bulk-solidifying amorphous alloys というページを教えてくださった。
よし、アブスト読んでみよう。(Google翻訳で)
<英語>
Collector plates made of bulk-solidifying amorphous alloys, the bulk-solidifying amorphous alloys providing ruggedness, lightweight structure, excellent resistance to chemical and environmental effects, and low-cost manufacturing, and methods of making such collector plates from such bulk-solidifying amorphous alloys are provided.
<日本語>
コレクタは、一括凝固アモルファス合金製の板、バルク耐久性、軽量構造を提供する非晶質合金、化学、環境への影響、低コストで製造するための優れた抵抗、およびこのようなバルクからこのようなコレクタ板を製造する方法を固める非晶質合金の凝固提供されています。ふむ。これが燃料電池に関係するとすれば「Collector Plate」、すなわち「集電板」だろう。
この集電板は一般的に「セパレータ」と呼ばれる部材である。
(詳細は
FCX - Hondaホームページを見ていただくのが良いかと。)
下図は私が研究にしようしていたセルの構造図である。
この図における「Separator」が特許の「Current Collctor」に当たると思う。
(この図にもCurrent Collectorがあるのだが、これはまた別のもの。研究用。)
このSeparatorはカーボンのものを使用した。
一般的にセパレータは
定置用(家庭用):カーボン
自動車用:金属
で作られている。
家庭用は耐久性が高く超寿命(4万時間)が期待されているためカーボンが使用され、自動車用は大電流を燃料電池から取り出す関係から抵抗値が低い金属が使用されている。
固体高分子形燃料電池の低コスト化の一つに「セパレータのコスト低減と耐久性の構造」というのがあり、こいつが結構やっかいだったりする。
(詳細は
固体高分子型燃料電池用セパレータ|ユニチカ中央研究所|ユニチカにあるのでそちらを見ていただきたい。)
現状、セパレータの製造コストはもの凄く高い。
実験レベルのセパレータは5W級のもので最低10万円(1枚)近くする。(3月にビックサイトで行われるFC-EXPOに多数展示あり。)
燃料電池自動車が云億円もしてしまうのも納得だね!白金だけじゃないね!
しかし、今回アップルが取得した特許が有用なものであれば大幅なコスト削減が可能となり、これは自動車業界に歓喜の嵐が吹き荒れるのではないだろうか?
金属の固まりを切り出してセパレータを作っていた状況から、シリコーンの型に樹脂を流し込んで成形するような状況に変化するだけで大きなコストダウンが可能であることは誰もが想像できるだろう。
(きっと、iPhoneとかのガワを作るコストも下がるんだろうね!)
ということで、今回Appleが取得した特許は「ガジェット」に使われるものよりも「自動車産業を復興する」ものなのではないかな?と私は思う。
(日本の町工場もこういうところでがんばれればいいんだけどねー、と思ったり。)
余談だが、iPhoneごときのサイズに積んだ電池で1ヶ月も電気が得られるとは私は考えにくい。
ギズモードにかかれていた「30日無充電で使用可能」の話は追って検討していきたい。